こんにちは、「しっぽとフォトログ」のしゆんです。
ブラン(マルプー)とクリフ(シンガプーラ)と暮らすようになって、
日々の中で少しずつ、自分自身の“変化”を感じるようになりました。
今回は、そんな「ペットと暮らすことで自分が変わった」と感じた瞬間を、
いくつかのエピソードとともに綴ってみたいと思います。
🌿 1. 小さな季節の変化に、目が留まるようになった
以前は、季節の変化に気づくのはカレンダーの数字や、朝晩の気温差くらい。
「もう10月か」「今日は暑いな」——そんな表面的な感覚で、
季節を“確認”するだけの日々だったように思います。
でも今は違います。
ブランが落ち葉の上でくるくる回って、
その音や感触を楽しむように遊ぶ姿を見たとき、
「ああ、秋が来たんだな」と、心の奥でふっと感じるようになりました。
クリフは、春の風が窓から吹き込むと、
耳をぴんと立てて、じっと風の気配に集中します。
その姿はまるで、季節の“音”や“匂い”を味わっているようで、
私も一緒に窓辺に座って、風のやわらかさを感じるようになりました。
🐾 ペットたちの反応を通して、
季節を「見る・聞く・感じる」ようになったのは、私にとって大きな変化です。
春の芽吹き、夏の湿度、秋の乾いた風、冬の静けさ——
それぞれの季節が、ふたりのしっぽの動きや表情に映し出されていて、
その変化に気づくたびに、自分の感覚も少しずつ研ぎ澄まされていくような気がします。
今では、季節の始まりを教えてくれるのは、
カレンダーではなく、ブランとクリフの“しっぽのしぐさ”。
彼らと暮らすことで、季節が“数字”から“体感”へと変わったのです。
⏳ 2. “待つこと”が苦じゃなくなった
ブランが気になる匂いをじっくり嗅いでいるとき、
クリフがお気に入りの場所でまどろんでいるとき——
以前なら「早くして」「もう行こうよ」と思っていたかもしれません。
予定や効率を優先して、時間を“進めること”ばかり考えていた頃の自分。
でも今は、その時間を一緒に“味わう”ようになりました。
ブランが鼻をくんくん動かしながら、落ち葉の匂いを確かめている姿を見ていると、
「この一瞬が、彼にとって大切なんだな」と思えるようになったんです。
クリフが窓辺で目を細めて、風の音に耳を澄ませているときも、
「この静けさが、彼の安心につながっているんだ」と感じるようになりました。
🐶🐱 待つことが、ふたりとの関係を深める時間だと気づいてからは、
「急がなくていいよ」と自然に思えるようになっていて、
そんな自分にふと驚くことがあります。
以前は“止まっている時間”がもったいなく感じていたのに、
今では“止まっている時間”こそが、心を整える大切なひととき。
ふたりと過ごすことで、時間の“速さ”よりも“深さ”を大切にするようになりました。
ペットとの暮らしは、ただ癒されるだけじゃなく、
自分の“時間の感覚”までやさしく変えてくれるものなんだと、
しみじみ感じています。
💭 3. 自分の感情に、素直に向き合えるようになった
ペットたちは、私の気分を本当に敏感に察知します。
落ち込んでいると、ブランはそっと足元に寄り添って、
何も言わずに、ただ静かにそこにいてくれる。
そのぬくもりに触れるだけで、「大丈夫だよ」と言われているような気がして、
言葉にならない気持ちが、少しずつほどけていきます。
クリフは、私が嬉しいときには、まるで空気を読んだかのように跳ねるように走り回り、
窓辺からこちらを見て、目を細めて「それ、いいね」と言ってくれているような表情を見せてくれます。
ふたりの反応は、私の感情を“鏡”のように映してくれる存在。
そんなふたりと過ごすうちに、
「無理に元気を装わなくてもいいんだ」
「今の気持ちを、そのまま受け止めていいんだ」と思えるようになりました。
以前は、落ち込んだ気持ちを隠したり、
誰かに心配されないように笑顔を作ったりしていたけれど、
ふたりの前では、そんな“演技”は必要ありません。
🐾 ペットとの暮らしは、感情を“整える”というより、
“そのまま受け入れる”ことを教えてくれた気がします。
泣きたいときは泣いていい。
何もしたくない日は、ただ一緒にぼんやりしていてもいい。
嬉しいことがあったら、全力で喜んでいい。
そんな“感情の自由”を、ふたりがそっと許してくれているような気がするんです。
今では、自分の気持ちに素直に向き合えるようになったことが、
ふたりとの暮らしの中で得た、いちばん大きな変化かもしれません。
🧺 4. 暮らしの“整え方”が変わった
ブランとクリフが快適に過ごせるように、
部屋の温度や照明、掃除の頻度まで、自然と意識するようになりました。
以前は「自分が快適ならそれでいい」と思っていたし、
多少部屋が散らかっていても「まあいっか」で済ませていたことも。
でも今は、ふたりが安心して過ごせる空間をつくることが、
暮らしの中心になっています。
例えば——
- 夏はエアコンの風が直接当たらないように、ブランのベッド位置を調整
- 冬はクリフが窓辺で冷えすぎないように、断熱シートと毛布を設置
- 掃除は毎日ルーティン化して、抜け毛やホコリをこまめにケア
- 照明も、ふたりが落ち着けるように、やわらかい電球色に統一
🐾 そんなふうに空間を整えていくうちに、
ふたりがリラックスして過ごす姿を見るのが、何よりの“ごほうび”になりました。
そして不思議なことに、ふたりの快適さを優先していたはずなのに、
気づけば自分自身も、以前よりずっと心地よく過ごせるようになっていて——
暮らしの質が、自然と底上げされていたんです。
空間って、誰かのために整えると、
その“やさしさ”が自分にも返ってくるんだなと実感しています。
今では、部屋の空気や光の加減、床の肌触りまで、
ふたりの反応を見ながら微調整するのが、ちょっとした楽しみに。
暮らしの基準が“自分中心”から“ふたり基準”に変わったことで、
毎日の空間が、もっとやさしく、あたたかいものになりました。
📝 おわりに|変わったのは、心の“向き”
ペットと暮らすことで、自分が変わった——
それは、劇的な変化ではなく、
日々の中で少しずつ、静かに積み重なってきたもの。
朝の散歩で見つけた小さな花、
夜の静けさの中で交わす「おやすみ」のひとこと、
ふたりの寝息に包まれて深呼吸する瞬間——
そんな何気ない時間の中に、確かに自分の“変化”が宿っているのを感じます。
ふたりと過ごす時間が増えるほど、
自分の心の“向き”が、外から内へ、そしてまた外へと、
やさしく循環するようになった気がします。
誰かの気持ちに寄り添うこと、
自分の感情に素直になること、
季節の移ろいを五感で味わうこと——
それらすべてが、ブランとクリフとの暮らしの中で育まれてきたもの。
これからも、ふたりとの日々の中で、
自分自身の変化を楽しみながら、
その気づきを言葉と写真で残していきたいと思います。
しっぽのある日常は、
私にとって“心の景色”を描き直してくれる、静かな筆のような存在。
その筆が描く一筆一筆を、これからも大切に綴っていきます。
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